Linuxコマンド辞典 adduserコマンド(ユーザ/グループ管理)
ユーザアカウントを対話的に作成する「adduser」コマンドの概要と使い方を記載しています。
RHEL Fedora CentOS Vine Deblan Ubuntu Plamo
参考サイト:Man page of INSTALL
目次
概要・使用方法
システムにユーザを新規作成します。ユーザに必要な設定情報(ホームディレクトリやシェルなど)は、「/etc/adduser.conf」の設定をデフォルトで読み込みます。
RHEL、CentOS、Vine Linuxでは「adduserコマンド」はuseraddコマンドと同様の動きをします。
Debian、GNU/Linux、Ubuntu及びPlmo Linuxでは対話形式でユーザ追加することができます。
書式
$adduser [オプション] ユーザ名
$adduser [オプション] ユーザ名 グループ名
「Ubuntu」は、useraddコマンドよりadduserコマンドを使用したほうが良いみたい。
adduser.confの設定項目
項目 | 説明 | デフォルト値 |
---|---|---|
DSHELL | 新規ユーザがログインシェルとして利用するシェルを指定する | /bin/bash |
DHOME | 新規ユーザのホームディレクトリを指定する | /home/ |
GROUPHOME | yesを指定すると、「/home/グループ名/ユーザ名」をホームディレクトリとする | no |
LETTERHOMES | yesを指定すると、「/home/ユーザ名の頭文字/ユーザ名」をホームディレクトリとする | no |
SKEL | ユーザが利用するひな形設定ファイルディレクトリを指定する | /etc/skel/ |
FIRST_SYSTEM_UID | システムユーザの一番小さいユーザIDを指定。 ※システムユーザ=デーモンのためユーザ | 100 |
LAST_SYSTEM_UID | システムユーザの一番大きいユーザIDを指定。 ※システムユーザ=デーモンのためユーザ | 999 |
FIRST_UID | 一般ユーザの一番小さいユーザIDを指定する | 1000 |
LAST_UID | 一般ユーザの一番大きいユーザIDを指定する | 29999 |
USERGROUPS | yesを指定すると、作成したユーザの所属グループをユーザIDと 同じグループにする。noを指定するとUSER_GIDを適用する。 | ー |
DIR_MODE | 作成したホームディレクトリのパーミッションを指定する | 755(-rwxr-xr-x) |
オプション
–conf ファイル名 | /etc/adduser.confの代わりの設定ファイルを指定する |
–disabled-login | ユーザ作成時にパスワードを開かない。そのため、パスワードが設定されるまではそのユーザでログインできない。 |
–disabled-password | SSH公開鍵認証などを利用し、パスワード認証しないユーザを作成する |
–gecos ユーザ情報 | ユーザ情報を/etc/passwdのコメント領域に書き込む |
–gid グループID | 存在するグループIDで所属するグループを指定する |
–group | –systemオプションと併用してグループIDとユーザIDを同じにし、 システムユーザを作成する。このオプションを指定し、 かつ作成済みのグループが存在する場合は、新規ユーザを所属させる |
–home ディレクトリ名 | ホームディレクトリを指定する。指定方法は絶対パス。 |
–shell シェル | ログインシェルを指定する。指定方法は絶対パスで指定する |
–ingroup グループ名 | ユーザ名と同じグループの代わりに存在するグループ名を指定する |
–no-create-home | ホームディレクトリを作成しない |
–system | システムユーザとしてユーザを作成する |
–uid ユーザID | ユーザIDを指定してユーザを作成する |
–firstuid ユーザID | 最小ユーザIDを指定してユーザを作成。設定ファイルのFIRST_UIDを使わずにユーザを作成する。 |
–lastuid ユーザID | 最大ユーザIDを指定してユーザを作成する。設定ファイルのLAST_UIDを使わずにユーザを作成する。 |
–quiet | 「ユーザを作成中」のメッセージを表示しない |
ユーザ作成する
管理者権限
# adduser ユーザ名
グループにユーザを追加する
管理者権限
# adduser --group グループ名 ユーザ名
有効期限を指定してユーザを追加する
管理者権限
# adduser -e 有効期限 ユーザ名
パスワード失効から有効期限までの期限を定めてユーザ追加する
管理者権限
# adduser -f 日数 ユーザ名
プライマリグループを指定してユーザを追加する
管理者権限
# adduser -g グループ名 ユーザ名
ユーザ番号を指定してユーザを追加する
管理者権限
# adduser -u uid ユーザ名
ホームディレクトリを指定してユーザを追加
管理者権限
# adduser -d ホームディレクトリ ユーザ名
ホームディレクトリを作成せずにユーザを追加
管理者権限
# adduser -M ユーザ名
ユーザ作成時にログインシェルとユーザ情報を設定
管理者権限
# adduser --shell シェルパス --gecos "test user!" ユーザ名
# adduser --shell /usr/bin/zsh --gecos "test user!" taro