Hyper-V仮想スィッチの作成

Hyper-V仮想スィッチの解説及び種類や作成方法について記載

仮想スィッチの概要

Hyper-V上で動作する仮想マシンは、管理OS(ホスト)が提供する仮想スィッチを介して、物理ネットワークや仮想ネットワークに接続することができます。仮想スィッチはレイヤー2ネットワークスィッチ(スィッチングハブ)として動作するソフトウェアベースの仮想的なデバイスです。

仮想マシンのネットワークアダプターやレガシーネットワークアダプターは仮想スィッチの仮想的なLANポートに接続されます。

仮想スィッチの種類

仮想スィッチには、以下の3つのタイプがあります。

外部(External)

仮想マシンを物理ネットワークや仮想ネットワークに接続するために使用する、物理ネットワークアダプターにバインドされた仮想スィッチです。仮想マシン専用に1つのネットワークワークアダプターを構成するか、1つのネットワークアダプターを管理OS(ホスト)と共有するか選択することができます。

管理OS(ホスト)と共有する場合は、「vEthernet(仮想スィッチ名)」という名前のHyper-V Virtual Ethernet Adapterデバイスが管理OSに追加され、管理OSはこのデバイスを使用して仮想スィッチに接続されます。

仮想マシンと専用タイプの解説図
仮想マシン専用タイプ
管理OSと共有タイプの解説図
管理OSと共用タイプ

内部(Internal)

このHyper-Vホスト上の仮想マシンと管理OSのみが接続できる仮想スィッチです。このタイプの仮想スィッチを作成すると「vEthernet(仮想スィッチ名)」という名前のHyper-V Virtual Ethernet Adapterデバイスが管理OSに追加されて、管理OSはこのデバイスを使って仮想スィッチに接続されます。内部タイプの仮想スィッチは、NAT(ネットワークアドレス変換)を構成することで、仮想マシンに対して外部アクセスを提供することもできます。

内部タイプでNATの解説
NAT

内部タイプはNAT対応スィッチで、外部と通信を行うことができる。家庭のインターネット接続のイメージ。

Windows Server2016及びWindows10バージョン1607から内部タイプの仮想スィッチを使用して、NAT構成することができます。

プライベート(Private)

このHyper-Vホスト上の仮想マシンのみが接続できる仮想スィッチです。この仮想スィッチは

、外部ネットワークやHyper-Vホストとは隔離された閉鎖されたネットワークサブネットへの接続を提供します。

仮想スィッチの作成

Hyper-Vマネージャーの操作ペインから仮想スィッチマネージャーをクリックします。(赤枠)

Hyper-Vマネージャー

仮想スィッチが作成されていない場合は、「新しい仮想ネットワークスィッチ」をクリックして、内部タイプ及び外部タイプを作成します。

仮想スィッチマネージャー画面

外部タイプで管理OS(ホスト)と物理NICを共有する場合は、「管理オペレーティングシステムにこのネットワークアダプターの共有を許可する」をチェックします。内部ネットワークやプライベートネットワークの場合は、それぞれチェックし「OKボタン」をクリックして作成します。

Hyper-Vのホストに複数のネットワークアダプターが搭載されていない場合は、「管理オペレーティングにこのネットワークアダプターの共有を許可する」オプションにチェックします。複数搭載されている場合は、有効にしないことを推奨しています。