Linuxコマンド辞典 dfコマンド(システム管理)
ファイルシステムの使用状況を容量で表示する「df」コマンドの概要と使い方を記載しています。
RHEL Fedora CentOS Vine Deblan Ubuntu Plamo
参考サイト:Man page of INSTALL
目次
概要・使用方法
書式
$ df [オプション] [パーティション・・・]
df(Disk Free)コマンドは、ファイルシステムでの使用量や利用可能容量を表示します。マウントしているローカルのストレージや、ネットワーク経由でマウントしているファイルシステムの残り容量を確認する際に利用します。デフォルトで1KB(1024バイト)単位の出力になりますが、-Bオプションでブロックサイズ単位を変更すれば、MBやGBでも表示できます。
dfコマンドで表示される情報
❶ | デバイス名 |
❷ | 総容量 |
➌ | 使用容量 |
❹ | 残容量 |
❺ | 使用率(%) |
❻ | マウントポイント |
オプション
-a –all | 利用可能なファイルシステムをすべて表示する |
-B サイズ –block-size=サイズ | 指定サイズの倍数として表示する(B、M、Gなど) |
–total | 合計を表示する |
-H, –si | SI系単位で表示する(10の累乗使用) |
-h –human-readable | 読みやすいように単位を付けて表示する(2の累乗使用) |
-k | kバイト単位で表示する |
-P, –portability | POSIXフォーマットで表示する |
-i –inodes | iノード情報を表示する |
-l –local | ローカルファイルシステムのみ表示する |
-t ファイルシステム –type=ファイルシステム | 指定したファイルシステムのみ表示する |
-T –print-type | ファイルシステムを表示する |
-X ファイルシステム –exclude-type=ファイルシステム | 指定したファイルシステムを表示しない |
マウントしているディスクの使用状況を表示する
引数なしで実行した場合、1024バイトで表示され大きな容量の場合は見づらいので、-hオプションを付けることで、見やすい単位で表示してくれます。
$ df -h
実行結果
[suna@localhost ~]$ df -h
ファイルシス サイズ 使用 残り 使用% マウント位置
devtmpfs 3.8G 0 3.8G 0% /dev
tmpfs 3.8G 0 3.8G 0% /dev/shm
tmpfs 3.8G 376M 3.4G 10% /run
tmpfs 3.8G 0 3.8G 0% /sys/fs/cgroup
/dev/mapper/rl-root 70G 15G 56G 22% /
/dev/mapper/rl-home 41G 23G 19G 56% /home
/dev/sda1 1014M 260M 755M 26% /boot
tmpfs 765M 12K 765M 1% /run/user/42
tmpfs 765M 4.0K 765M 1% /run/user/1000
[suna@localhost ~]$
すべてのファイルシステムの容量状態を表示する
$ df -aT
実行結果
[suna@localhost ~]$ df -aT
ファイルシス タイプ 1K-ブロック 使用 使用可 使用% マウント位置
sysfs sysfs 0 0 0 - /sys
proc proc 0 0 0 - /proc
devtmpfs devtmpfs 3883876 0 3883876 0% /dev
securityfs securityfs 0 0 0 - /sys/kernel/security
tmpfs tmpfs 3915664 0 3915664 0% /dev/shm
devpts devpts 0 0 0 - /dev/pts
tmpfs tmpfs 3915664 384940 3530724 10% /run
・
・
・
none tracefs 0 0 0 - /sys/kernel/tracing
configfs configfs 0 0 0 - /sys/kernel/config
/dev/mapper/rl-root xfs 73364480 15462652 57901828 22% /
hugetlbfs hugetlbfs 0 0 0 - /dev/hugepages
mqueue mqueue 0 0 0 - /dev/mqueue
systemd-1 autofs 0 0 0 - /proc/sys/fs/binfmt_misc
debugfs debugfs 0 0 0 - /sys/kernel/debug
fusectl fusectl 0 0 0 - /sys/fs/fuse/connections
/dev/mapper/rl-home xfs 42401560 23398392 19003168 56% /home
/dev/sda1 xfs 1038336 265672 772664 26% /boot
sunrpc rpc_pipefs 0 0 0 - /var/lib/nfs/rpc_pipefs
tmpfs tmpfs 783132 12 783120 1% /run/user/42
tmpfs tmpfs 783132 4 783128 1% /run/user/1000
[suna@localhost ~]$
指定したファイルシステムのみを表示する
df -t ext4
実行結果
[suna@localhost ~]$ df -t ext4
Filesystem 1K-blocks Used Available Use% Mounted on
/dev/vda1 206293624 21812052 173979432 12% /
[suna@localhost ~]$
MB、GB単位で表示する
df -t ext4 -BM
実行結果
[suna@localhost ~]$ df -t ext4 -BM
Filesystem 1M-blocks Used Available Use% Mounted on
/dev/vda1 201459M 21302M 169902M 12% /
[suna@localhost ~]$
iノード情報を表示する
df -i -t ext4
df -i [ボリューム]
UNIXシステムではinodeによりファイル情報が管理されています。そしてinodeはファイルシステムを作成するときシステムにより自動的に作成され、その後増やすことはできません。inodeがなくなるとディスク容量に空きがあっても新たにファイルやディレクトリを作成することができません。こうした場合、inodeが不足する場合もあるので、inodeの使用状況をチェックする時などに使用します。
実行結果
[suna@localhost ~]$ df -i -t ext4
Filesystem Inodes IUsed IFree IUse% Mounted on
/dev/vda1 13107200 142351 12964849 2% /
[suna@localhost ~]$
ボリューム指定
[suna@localhost ~]$ df -i /dev/mapper/rl-root
ファイルシス Iノード I使用 I残り I使用% マウント位置
/dev/mapper/rl-root 36700160 174188 36525972 1% /
[suna@localhost ~]$
iノードはext4あんどのファイルシステムで使用されているデータ構造で、ファイルやディレクトリの情報が格納されています。