Linuxが立ち上がらなかった時の対処方法
SELinuxの記述ミスやfstabの記述ミス、ルートファイルシステムの内容破損等によって、Linuxサーバーが起動できなくなった時、レスキュー環境及び緊急モードによる修復方法を記載しています。
緊急モード
fstabの設定をミスった状態で、AlmaLinuxやRokeyLinux、CnetOSを起動すると緊急モードになります。rootパスワードを求められるので入力するとコマンドが入力することができます。
シェルが起動するので、次のコマンドを入力します。/に対してリードオンリーでマウントしているため、書き込みができるように再マウントします。
mount -o rw,remount /
fstabやSELinuxの設定ミス箇所を修正します。
vi /etc/fstab
下記の例では、意図的にUUID=xxxxをという記述ミスをしています。これをコメントアウトします。
修正後は再度、rebootコマンドなどでサーバーを再起動します。
GRUB2の起動メニューを利用する方法
grub2の起動メニューを使用して、レスキュー環境や緊急モードでサーバーを起動する方法もあります。この場合は、サーバーの内臓ディスクに含まれるファイルシステムのマウント処理が行われます。レスキュー環境の場合は、すべてのファイルシステムが通常どおりにマウントされます。緊急モードの場合は、ルートファイルシステムのみが読み込み専用モードでマウントされます。
systemd.unit=rescue.target
もしくは
systemd.unit=emergency.target
下記のように入力したら、ctrl+xを押します。
レスキュー環境も緊急モードも、systemdが起動した直後に、システムコンソール上でbashが起動します。この際に、rootユーザーのパスワードを求められるので入力するとコマンドプロンプトが表示され、ファイルを修正することができます。緊急モードで起動した場合は、/配下のファイルはリードオンリーのため、リマウントする必要があります。