Photoshop さまざまな選択の方法

なげなわツール、多角形選択ツール、マグネット選択ツール、クィック選択ツール、自動選択ツール、色域選択の使用方法について解説しています。

目次
  1. なげなわツール
  2. 多角形選択ツール
  3. マグネット選択ツール
  4. オブジェクト選択ツール
  5. 自動選択ツール
  6. 色域指定

なげなわツール

フリーハンドで選択する

なげなわツール

「なげなわツール」は自分が選択したい範囲をドラッグで自由に囲んで選択範囲を作成するためのツールです。ドラッグの途中で放してしまうと、放したところと始点が繋がります。「なげなわ」ツール以降、自動で選択できるさまざまなツールが開発されたので、それらをメインに使用して、「なげなわ」ツールでは作成した選択範囲の修正に使う方法もあります。修正にはショートカットキーを使用します。作成済みの選択範囲に追加する場合は、shiftキーを押しながらドラッグ、削除する場合はAltキーを押しながらドラッグします。

「ツール」パネルから「なげなわ」ツールを選択(❶)マウスのドラッグ(❷)によって選択範囲を描きます。

なげなわツール

始点と終点を合わせると選択範囲ができます。

なげなわツール

多角形選択ツール

多角形選択ツールはクリックしたポイントで切り替えながら直線的な選択範囲を作成する場合に便利なツールです。

「ツール」パネルから「多角形選択」ツールを選び(❶)、マウスのクリック(❷)により選択を開始します。角の部分でクリックをしながら囲みます。

多角形選択ツール

角の所でクリックし、方向を変えて選択していきます。

多角形選択ツール

始点と終点を合わせると選択範囲ができます。

多角形選択ツール
「なげなわ」ツール同様、視点と終点が一致するとポインタに〇印が表示されるので、その状態でクリックをすれば選択範囲が閉じられて完成します。

なげなわツールと切り替えながら使う

「なげなわ」ツールで使いづらいのは、ドラッグ中にマウスから指が離れてしまうと始点と終点がつながってしまうことです。これを避けるため「多角形選択」ツールを選択しておいて、Altキーを押すことで「なげなわ」ツールに切り替えて作業を行う方法があります。この方法ならマウスから指が放れてもいきなり始点と終点がつながってしまうことはありません。

また、「多角形選択」ツールは直線的で角ばった選択に利用するイメージがありますが、ぼかしを利かせればポイントをたくさん打つことで、曲線的な選択も可能です。

直線を引く

多角形選択中にShiftキーを押すことで直線を引く事ができます。正方形や長方形の選択をする場合に役に立ちます。

直線を引く方法
綺麗な直角三角形の選択を作る際に役に立ちます。

マグネット選択ツール

「マグネット選択」ツールは自動的に境界部分を探し出し、その境界に沿って選択範囲を作成してくれるという便利なツールです。

1.「ツール」パネルから「マグネット選択」ツールを選びます。

マグネット選択ツール

2.選択したい境界線部分をクリックします。境界をなぞっていきます。

マグネット選択ツール
自分が選択したい部分をクリックして、少しずつ境界に沿ってマウスを動かします。すると自動的にポイントができるので、そのままゆっくりと境界部分に沿わせていきます。

3.始点と終点を合わせると選択範囲ができます。

マグネット選択ツール
始点と終点が一致するとポインタに〇印が出るので、その状態でクリックすれば選択範囲が閉じられて完成します。

オプションバーで精度を調整する

オプションバーでは境目の部分を察知する際の細かい設定が可能です。とりあえずは初期設定で使用してみて画像に合わせて調整しましょう。

オプションバー

❶「幅」は、境界を検知するマウスポインタからの距離を設定します。

❷「コントラスト」は、境界と認識するコントラストの差を設定します。

➌「頻度」は、ポイントの出現数を設定します。

オプションのぼかしを利用する

「マグネット選択」ツールでは、自分で動かすマウスに沿って選択の固定ポイントが自動ででいます。ただしマウスの動きが境界部分からズレ過ぎると、固定ポイントも外れてしまいます。そんな場合は、DELETEキーを使って、余計な固定ポイントを削除しましょう。また、境界からどの程度外れた部分までを検知するのかは、オプション「幅」で調整します。

オプションのぼかし利用
固定ポイントがズレてしまった状態。必ずしも、思い通りにはいかないので、そんな場合はDELETEキーを押します。

オブジェクト選択ツール

画像内の人物、車、ペット、空、水、建物、植物、山などのオブジェクトまたは領域を自動的に選択する。

1,「ツール」バーから「オブジェクト選択」ツールを選びます。

オブジェクト選択ツール

2,ワークスペースの右上隅にあるオプションバーで、オブジェクトファインダーが有効になっていることを確認します。

オブジェクト選択ツール

3,画像内で選択するオブジェクトまたは領域にマウスポインターを合わせます。選択可能なオブジェクトおよび領域は、オーバーレイカラーでハイライト表示されます。

ホバーオーバーレイをカスタマイズするには、オプションバーの歯車アイコンを選択し、必要な設定を変更します。

オブジェクト選択ツール

4,クリックすると、オブジェクトまたは領域が自動的に選択されます。

オブジェクト選択ツール

クィック選択ツール

「クィック選択」ツールは選択範囲を少しずつ拡張することのできるツールです。スピーディーに選択ができ、かつ細かい調整も可能です。

1,「ツール」バーから「クィック選択」ツールを選びます。

クィック選択ツール

2,ここでは花びらを選択します。花びらの一部をクリックすると選択範囲ができます。

クィック選択ツール

3,選択しやすいようにブラシサイズを調整します。

クィック選択ツール
ブラシサイズはオプションバーから「ブラシピッカー」を表示し、「直径」で変更可能です。適宜調整しながら選択します。ショートカットキーは、ブラシを大きくするには右角括弧(])キー、小さくするには左角括弧([)キーです。

4,選択範囲を拡張します。

選択範囲を拡張
ポインタが「+」になっている状態でドラッグを繰り返せば、選択範囲が拡張していきます。

ショートカットキーを覚える

ちょっと間違えてしまったというような場合はCtrl+Zキーでやり直しましょう。また、選択範囲がはみ出してしまったような場合はオプションバーの「現在の選択範囲から一部削除」を選び、はみ出し部分をドラッグします。ショートカットキーはAltキーです。細かい部分はブラシサイズを小さくして調整しましょう。

クィック選択ツール-ショートカットキー
ALTキーで選択範囲を一部削除する

自動選択ツール

「自動選択」ツールは画像のクリックした位置の色と近い色を自動的に選択してくれるツールです。どの程度近い色なのかをうまく設定するのがポイントです。

1,「ツール」バーから「自動選択」ツールを選びます。

自動選択ツール

2,選択したい範囲内をクリックします。

自動選択ツール
選択したい範囲内をクリックすると写真のような選択範囲ができあがります。きっちり選択できていないのは、選択にムラがあるということです。

3,必要に応じて選択範囲の追加と削除をします。

うまく選択できなかった部部はオプションバーの「選択範囲に追加」でプラスし、はみ出した部分は「現在の選択範囲から一部削除」でマイナスします。ショートカットキーは、追加がshiftキー、削除がAltキーです。

4,他のツールも組み合わせて選択範囲を仕上げます。

自動選択ツール
絵柄によってはこの「自動選択」ツールだけでは選択しにくいような絵柄もあります。たとえばある部分を選択すると余計な部分まで選択されていますようなケースです。そんなときは「なげなわ」ツールを使った追加や削除なども併用するとよいでしょう。

クィック選択ツールとの違いは

「自動選択」ツールではオプションバーから「サンプル範囲の選択」ができます。ここではどの程度の範囲からサンプリングするのかの設定ができます。このように「自動選択」ツールではクリックした場所を中心とした色が重要であり、その色に近い色が選択されます。一方、「クィック選択」ツールではドラッグした場所の色に近い色が選択されます。つまり、「自動選択」ツールよりも広い色の範囲がサンプルの対象となり、スピーディーな選択ができます。

色域指定

色選択は近似した色を選択するツールです。ここでは紫色の部分を選択します。さまざまな応用が利くツールです。

1,「選択範囲」メニューから「色域指定」を選びます。

色域選択

2,「色域指定」ダイアログボックスが表示されます。「スポイト」ツール(❷)で選択したい色をクリックします。(❷)

色域指定の基本は、「スポイト」ツールを使い、選択したい色をサンプリングすることです。

3,「許容量」と「範囲」を調整します。

画像で青の部分を選択したら、「色域選択」ダイアログボックスでその範囲のチェックをします。選択範囲の調整は「許容量」や「範囲」のスライダーを動かしながら調整します。

4,「スポイト」ツールで範囲の追加と削除をします。

追加したい色は「+」のスポイトで、削除したい場合は「-」のスポイトでサンプリングします(❶)。「選択範囲のプレビュー」で、表示の変更が可能です。「黒マット」にすると❷、選択した部分以外が黒くなります。うまく選択できたら「OK」をクリックします。

色系統による選択もできる

色域指定では自分でサンプリングを行う「指定色域」のほか、「レッド系」「イエロー系」など色系統での選択。あるいは「ハイライト」「中間調」といった明るさに対する選択方法もあります。また「スキントーン」とは肌色のことです。肌の部分だけを選択して、明るくしたりくすみを除いたりといった調整に利用できます。

色系統や明るさを選択すると、許容量などの値は動かせません。「スキントーン」を選択した場合は、「顔を検出」にチェックを入れることによって、より正確に肌色を選ぶことができます。

すなりん

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