Photoshop ファイルの保存形式
PhotoshopではDTP用の形式、Web用の形式、Windows用の形式など用途にあわせたファイル形式で保存することができます。ここでは、保存する際の代表的なファイル形式について解説します。
ファイルの保存方法
Photoshop形式で作業を行い、作業を終えたらメニューの「ファイル」→「保存」及び「別名で保存」を選択して、「名前を付けて保存」ダイアログボックスを表示し、ファイルの種類を用途にあわせて形式を選択して保存します。
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Photoshop形式(.psd)
Photoshop形式は、レイヤー、調整レイヤー、レイヤーマスク、スマートオブジェクト、チャンネル、テキストなどの要素をそのまま保存できる形式で、ネイティブ形式ともいいます。最終的に別の形式にして保存する場合も、作業中はPhotoshop形式で保存すると、Photoshopの機能を活用することができます。IllustratorやInDesignがPhotoshop形式をサポートしているので、読み込んでレイアウトすることもできます。印刷会社の指示など特定の理由がないかぎりはネイティブ形式で保存し運用することが求められる。
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「ファイルの種類」(フォーマット)でPhotoshopを選択して保存ボタンを左クリックします。Photoshop形式オプションダイアログボックスが表示されますが、「互換性を優先」をチェックしたままOKボタンをクリックするとPhotoshop形式として保存されます。
「互換性を優先」を表示させない
「環境設定」→ダイアログボックスで「ファイル管理」を左クリックします。ファイル管理画面の「PSDおよびPSBファイルの互換性を優先」を常にオンに設定すると表示されなくなります。
BMP形式(.bmp)
BMP形式はWindows標準のファイル形式で、RGB、インデックスカラー、グレースケール、モノクロ2階調の4つのカラーモードをサポートしています。レイヤーは保持できませんが、クリッピングパスは保持して保存されます。
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PhotoshopEPS(.eps)
PhotoshopEPS形式は、以前は印刷時の入稿データの標準ファイル形式でしたが、OSのアップデートやPhotoshopのバージョンアップにより印刷トラブルが起きるケースが多くなり推奨されなくなりました。印刷会社によっては、EPS形式での入稿を推奨している場合もある。ファイルの保存時にプレビューの付加や種類、データのエンコード形式を設定することができる。EPSファイルは透明扱うことができないためレイヤーをサポートしていないが、画像の切り抜き用にクリッピングパスを付加することは可能。
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印刷入稿データの形式について
現在の入稿データは、ネイティブ形式(Photoshopは「.psd」、Illustratorは「.ai」)やPDF形式が主流になっている。
EPS形式のエンコーディングとは
画像データをポストスクリプトデバイスに出力する方法で、一般的には「ASCII85」で設定しますが、ファイルサイズは大きくなります。
JPEG形式(.jpg.jpeg.jpe)
JPEG形式は、デジタルカメラで撮影した画像やWebで画像を表示する形式で、画像を圧縮してファイルサイズを抑えることができます。レイヤーを保持することはできませんが、クリッピングパスは保持して保存されます。高圧縮率にしたり、JPEG形式で保存を繰り返すと画像が劣化し、元の画像に戻すことができなくなります。
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Photoshop PDF形式(.pdf)
PhotoshopPDF形式は(PDFは、Portable DocumentFormatの略)、アドビシステムズ社によって開発された形式で、OSの環境やアプリケーションに依存することなく、レイアウトを保持したまま電子文章をやり取りすることができます。主に、校正用、閲覧用、入稿用などに使用されます。AdobeReaderで閲覧することができます。
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「別名で保存ダイアログボックスの現在の設定が無視される場合があります。」というダイアログボックスが表示されるのでOKボタンをクリックします。
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「Adobe PDFを保存」ダイアログボックスが表示されます。印刷出力用には「Adobe PDFプリセット」を「高品質印刷」に設定して、「PDFを保存」ボタンをクリックするとPhotoshopPDF形式として保存されます。
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Photoshop編集機能を保持
「Photoshop編集機能を保持」にチェックが入っていると、「以前のバージョンのPhotoshopと互換がありません。」というダイアログボックスが表示されますが「はい」をクリックします。
TIFF形式(.tif.fiff)
TIFF形式は、DTP系のアプリケーションでサポートされている形式です。圧縮することもできますが、圧縮方法によっては、他のアプリケーションで開かない場合がありますので、「なし」を設定するほうがよいでしょう。レイヤー、クリッピングパスは保持して保存されます。カラースペースはRGBでもCMYKでも利用できるが、CMYKの場合はレイヤーの透明を使うことはできない。
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画像圧縮
画像圧縮でJPEG以外すれば画像劣化を抑えることができる。ただし、圧縮形式にLZW以外を使うと互換性が維持できない場合がある。
レイヤーを保持する
レイヤーが含まれていると、「レイヤーが含めるとファイルサイズが大きくなります。」というダイアログボックスが表示されますが「はい」をクリックします。
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GIF形式(.gif)
GIFはインターネットで主に用いれられている画像形式です。RGBだが「インデックスカラー」という色数が限られたファイルだ。最大で256色しか使用できず、ディザ処理をして階調を疑似的に再現するために、写真などの表現には適さない。
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PNG形式(.png)
クリッピングパスや透明をサポートした画像形式で、可逆圧縮による劣化のない画質とコンパクトなファイル容量が特徴。「別名で保存」を選んだ場合は、画像のインターレースのみを設定することになるが、「書き出し」から実行した場合は、サイズ、拡大・縮小、再サインプル、カンバスサイズなどが設定できる。
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