Photoshop デジタル画像の仕組みと解像度やドキュメント・カンバスサイズの変更
対応:Photoshop2024
デジタル画像の仕組み(ビットマップ画像やベクトル画像)の解説とphotoshopで画像解像度やドキュメントサイズ、カンバスサイズを変更する方法について解説しています。
デジタル画像の仕組み
コンピューターで使用するデジタル画像は「ビップマップ画像」と「ベクトル画像」に大別されます。この2つの種類の画像はそれぞれ性質が異なり、短所や長所があります。ちなみにadobeのPhotoshopが扱うのはビットマップ画像です。adobeのIllustratorが扱うのはベクトル画像です。
ビットマップ画像
Photoshopで扱うデータはビットマップ画像と呼ばれ、ピクセル(pixel)という小さな四角形の集合体で構成されています。このピクセルひとつひとつは、色相、彩度、明度といった色情報を持ち、ピクセルの密度が高いほど画像の色を鮮やかに美しく表現することができます。ただし、ビットマップ画像は拡大や縮小や変形を繰り返すとピクセルとピクセルが補間されてしまうので、画像が劣化する欠点がありあります。
ベクトル画像
Illustratorで扱うデータは「ベクトル画像」と呼ばれ、「アンカーポイント」の点とそれをつなぐ「セグメント」の線で面を作成し、数式化して表示されています。表示するたびに再計算されるので、拡大と縮小しても滑らかな曲線を保つことができます。イラストやロゴなどの作成に適しています。ただし、複雑な階調や図形の場合は、処理時間がかかってしまう場合があります。
画像解像度とは
使用するサイズに対してどのくらいの数のピクセルが並んでいるのか、そのピクセルの密度のことを「画像解像度」といいます。画像解像度の単位ppi(pixel perinch)で、「1インチの長さにいくつピクセルが並んでいるか」という意味があります。画像解像度は数値が大きいほど密度が高くなるので、画像が美しく表示され、数値が小さいほど密度が低くなるので画像が粗く表示されます。
1インチの長さ
1インチ=2.54cm
画像解像度の基本
ピクセル数と画像解像度の確認
現在開いている画像のピクセル数(画素数)と解像度はウィンドウの下部にある「ステータスバー」をクリックする表示されます。ピクセル数は幅×高さで表示されます。一般的にWeb用の画像などモニタに表示するための画像解像度は、使用する画像サイズで72ppi、印刷用の画像解像度は、使用するサイズで350ppiに設定します。
解像度とドキュメントサイズを変更する
メニューのイメージ(❶)→画像解像度(❷)をクリックします。
ドキュメントサイズの変更
再サンプル(❶)のチェックを外します。次に幅と高さ(❷)を変更してOKボタンをクリックします。
解像度の変更
再サンプル(❶)をチェックします。解像度(❷)に数値を入力してOKボタンをクリックします。
低解像度の画像を拡大する場合
photoshop ccでは補間方式の設定オプションの中に「ディテールを保持(拡大)」が搭載され、低解像度を拡大したり、高解像度に設定しても美しい画質で印刷できるようになりました。また、ノイズを軽減でノイズを除去し、画像をシャープなまま保持して拡大することができます。
カンバスサイズを変更する
カンバスサイズとは画像の領域のことで、カンバスダイアログサイズ変更することができます。
主に、画像の背景を引き伸ばすためカンバスを大きくしたり、画像の回りに余白を付ける場合にカンバスサイズを変更します。
画像の周りに余白を付ける
画像を開き、「イメージ(❶)」→「カンバスサイズ(❷)」を左クリックします。カンバスサイズのダイアログが表示されます。
相対にチェックを入れて、幅と高さを増やしたい数値を入力して「OK」ボタンをクリックすると画像の周りに余白が作成されます。「幅」「高さ」にマイナスの値を入力するとカンバスサイズから引かれます。その際は画像の一部が切り取られます。
基準位置を指定してカンバスサイズを変更する
カンバスサイズダイアログの「基準位置」は、9つの位置を指定してカンバスサイズを変更することができます。初期設定では、中央のボタンが選択されており、中心を基準にサイズが変更されます。