Adobe Illustrator 自由な描き方の基本
直感的な操作で線を描く方法を解説しています。
自由な線の描き方
鉛筆ツールやブラシツールは、直感的な操作で線を描けます。ただし、正確な描画は難しいので、描きたいものによっては、ペンツールと使い分けながら描画します。
鉛筆ツールで自由な線を描く
1、「鉛筆ツール」を選択します。線パネルの線幅を「1」pt、角の形状を「マイスター結合」にします。カラーパネルの塗りは「なし」、線は「K=100」%にします。画面上でマウスボタンをプレスします。
2、波を描くようにマウスボタンをドラッグします。マウスボタンをはなすと軌跡に沿って、オープンパスの線画描画されます。Ctrl+shift+Aキーを押して選択を解除します。
鉛筆ツールで滑らかな線を描く
1、ツールボックスの「鉛筆ツール」をダブルクリックします。「鉛筆ツールオプション」ダイアログボックスが表示されますので、許容値の精度のスライダを「滑らか」方向へ移動して、「OK」ボタンを押します。画面上でマウスボタンをプレスします。
2、波を描くようにマウスをドラッグします。マウスボタンをはなすと軌跡に沿って、オープンパスの線が描画されます。初期設定値に比べて、アンカーポイントが少なく滑らかに描くことができました。Ctrl+shift+Aキーを押して選択を解除します。
鉛筆ツールでクローズパスを描く
「鉛筆ツール」を選択し、画面上でマウスボタンをプレスします。円を描くようにドラッグします。始点部分に近づくと、ツール形状が変化しますので、そのままマウスボタンをはなし、始点と終点を接続します。Ctrl+shift+Aキーを押して選択を解除します。
鉛筆ツールで線を描き直す
1、「鉛筆ツール」で描画します。書き直したい箇所でパスを修正したい方向へドラッグします。マウスボタンをはなすと修正されたパスに描き直されます。
2、続いて、パスの途中を山なりに変更するために、パス上からパス上へ山なりにドラッグします。マウスボタンをはなすと修正されたパスに描き直されます。Ctrl+shift+Aキーを押して選択を解除します。
鉛筆ツールで線を描き足す
1、「鉛筆ツール」で描画します。そのまま既存のパスを選択します。Ctrlキーをはなし、既存のパスの線端から、追加したい方向へドラッグします。マウスボタンをはなします。
2、既存のパスからはなれた位置でマウスボタンをプレスし、接続したいパスに向かってドラッグします。既存のパスの線端上でマウスボタンをはなすと、自動的に接続されます。Ctrl+shift+Aキーを押して選択を解除します。
ブラシツールで自由な線を描く
1、新規ドキュメントを作成し、「ブラシツール」を選択します。カラーパネルの塗りは「なし」、線は「K=100」%にします。ブラシパネルの右上にあるパネルメニューボタンをクリックします。パネルメニューが表示されますので、「新規ブラシ」を選択します。
2、「新規ブラシ」ダイアログボックスが表示されますので、カリグラフィブラシを選択して、「OK」ボタンを押します。「カリグラフィブラシオプション」ダイアログボックスが表示されますので、名前を「15pt 楕円」、角度は「30」度、真円率は「50」%、直径は「15」ptにします。各項目の右側にプルダウンメニューがありますので、ボタンを押します。
3、角度、真円率、直径の各項目で「固定」を選択し、「OK」ボタンを押すと、ブラシパネルに新規ブラシが追加されます。
4、画面上でマウスボタンをプレスします。波を描くようにマウスをドラッグします。マウスボタンをはなすと軌跡に沿って、オープンパスの線が描画されます。
ブラシツール
ブラシツールには5種類のブラシが適用できます。また、アートブラシ、散布ブラシ、パターンブラシは、オリジナルのブラシ形状を登録することができます。
ブラシツールで滑らかな線を描く
1、「ブラシツール」をダブルクリックします。「ブラシツール環境設定」ダイアログボックスが表示されますので、許容値の精度を「10」pixel、滑らかさを「20」%にして「OK」ボタンを押します。画面上でマウスボタンをプレスします。
2、波を描くようにマウスをドラッグします。マウスボタンをはなすと軌跡に沿って、オープンパスの線が描画されます。初期設定値に比べて、アンカーポイントが少なく滑らかに描くことができました。Ctrl+shift+Aキーを押して選択を解除します。
ブラシツールでクローズパスを描く
画面上でマウスボタンをプレスします。半円を描くようにドラッグします。マウスボタンをプレスしたまま、Altキーを押すとツール形状に変化します。マウスボタンをはなしてからAltキーをはなすと始点と終点がパスで接続されます。
ブラシツールで線を描き直す
1、「ブラシツール」の状態でCtrlキーを押すと「選択ツール」に変化しますので、そのまま既存のパスをを選択します。Ctrlキーをはなし、「ブラシツール」に戻してから、既存のパスを修正したい方向へドラッグします。マウスボタンをはなすと修正されたパスに描き直されます。
2、続いて、パスの途中を山なりに変更するために、パス上からパス上へ山なりにドラッグします。マウスボタンをはなすと修正されたパスに描き直されます。
ブラシツールで線を描き足す
「ブラシツール」の状態でCtrlキーを押すと「選択ツール」に変化しますので、そのまま既存のパスを選択します。Ctrlキーをはなし、既存のパスの終端から、円を描くように追加したい方向へドラッグします。マウスボタンをはなします。
ペンタブレット
マウスを使った操作では思い通りに描けないと感じた場合は、ペンタブレットを使用するとやりやすくなります。ペンタブレットは、ペンを使ってノートに描くように操作できますので、より自然な感覚で描画することができます。また、ブラシツール(カリグラフィブラシ、散布ブラシ)などは、タブレット上の筆圧も反映されますので、線の太さを力の強弱で表現することが可能です。
ペンツールで描いたパスにブラシを適用する
「ペンツール」で曲線を描きます。そのまま、選択は解除せずにブラシパネルでブラシを適用します。このようにiilustratorのパスはすべて、ブラシを適用することができます。Ctrl+shift+Aキーを押して選択を解除します。
ブラシを分割する
「ブラシツール」のまま、Ctrlキーを押すと「選択ツール」に変化しますので、ブラシが適用されているパスを選択します。メニューの「オブジェクト」→「アピアランスを分割」を選択すると、ブラシがクローズパスのオブジェクトになります。Ctrl+shift+Aキーを押して選択を解除します。
ブラシの削除
Ctrlキーを押しながら、ブラシが適用されているパスを選択します。ブラシパネルメニューの「ブラシストロークを削除」を選択すると、ブラシが通常のパスになります。Ctrl+shift+Aキーを押して選択を解除します。
鉛筆ツールとブラシツールで直線を描画する
illustrator CC以降の鉛筆ツールとブラシツールは、Shiftキーを押すことで、45度ずつの直線を描画することができます。また、鉛筆ツールでは、Altキーを押すと自由な角度の直線を描画することができます。ただし、illustrator CC2014以降では、「鉛筆ツールオプション」ダイアログボックスの「Altキーでスムーズツールを使用」にチェックが入っている場合、マウスボタンより先にAltキーを押すとスムーズツールになります。マウスボタンを押してから、Altキーを押せば、直線の描画が可能になります。
塗りブラシツールで自由な線を描く
1、新規ドキュメントを作成し、「塗りブラシツール」をダブルクリックします。「ブラシツール環境設定」ダイアログボックスが表示されますので、「選択を解除しない」にチェックを入れ、許容値の精度「10」pixel、滑らかさ「0」%、初期設定のブラシオプションのサイズ「10」pt、角度「-50」度、真円率「80」%にして「OK」ボタンを押します。カラーパネルの塗りは「M=25%、Y=80%」、線は「なし」にします。
2、波を描くようにマウスをプレス→ドラッグします。マウスボタンをはなすと、線がクローズパスのオブジェクトとして描画されます。続いて、下側にも破線を追加して魚の形にします。
3、マウスボタンをはなすと、前に描画した線と新たに描画した線が自動的に結合されます。次に、目や口を追加し、右半分を塗りつぶします。マウスボタンをはなします。複雑なパスの形状を簡単に作成できました。Ctrl+shift+Aキーを押して選択を解除します。