スカルプトモデリング メッシュ分割法

スカルプトモデリングをする前に、Cube等の低ポリゴン(頂点数が少ない)の場合は「細分化」して頂点を増やす必要があります。メッシュの分割方法には主に「辺の細分化」、「サブディビジョンサーフェス」、「マルチレゾリューション」、「ダイナミック・トポロジー」の4つがあり解説しています。

Blender対応バージョン:4.0.2

辺の細分化

モデリングのタブ(❶)をクリックします。TABキーを押して編集モードにします。ヘッダーメニュー→選択→すべてを左クリックします。もしくは、Aキーを押します。ヘッダーメニューの辺(❷)をクリックします。細分化(➌)を細分化したい分左クリックします。※これはレイアウトタブでも同じことができます。

辺の細分化手順

サブディビジョンサーフェス(Subdivision Surface)による細分化

単純にメッシュを細分化する方法です。

サブディビジョンサーフェスは、途中で分割数を細かくしたいときなどに対応できなくなるので、最初のベースになるモデルを作るときや、本当に少しだけスカルプトでアクセントを追加したい時に利用します。

基本的な立方体(Cube)で解説します。

サブディビジョンサーフェス解説

プロパティエディタ→モディファイアー(❶)→モディファイアーを追加(❷)をクリックします。

Subdivision Surface設定方法

生成(❶)→サブディビジョンサーフェス(❷)をクリックします。

Subdivision Surface設定方法

細分化プロパティが表示されますので、シンプルを選択して細分化するレベル数をビューポートのレベル数に設定します。ここでは、レベル数を5にします。スカルプトモデリングで必要に応じて細分化することができますので、レベル5あたりから始めるのが良いでしょう。

プロパティ

プルダウンメニュー(❶)をクリックします。次に適用(❷)もしくは、Ctrl+Aをクリックします。

プロパティ

スカルプトモデリングができる程度に細分化されます。スカルプトモデリングをする過程で細分化が不足している場合は、本手順を再度行います。あまり、細分化しすぎるとPCの性能によっては止まったり、落ちたりしますのでほどほどにしましょう。

Subdivision Surface適用後

マルチレゾリューション

スカルプトに特化したモディファイアーで、スカルプトの編集を行いながら分割数を変更できます。モディファイアーのため元のメッシュ構造が維持されており編集モードでの編集を容易に行うことができます。アニメーションなどポーズを変更する場合に適した分割方法です。

設定はプロパティの「モディファイアープロパティ(❶)」を左クリック→「モデファイヤーを追加(❷)」を左クリック→「生成(➌)」を左クリック→「マルチレゾリューション」を左クリックして選択します。

マルチレゾリューション設定方法

マルチレゾ(multires)パネルの細分化を左クリックすると、クリックした回数分細分化のレベルが上がります。細分化レベルを上げるのは、編集する計上などの状況に合わせて少しずつ行うようにします。

一気に上げすぎるとパソコンが細分化を処理しきれずフリーズ状態になります。

マルチレゾリューション設定方法

細分化後

マルチレゾリューション適用後

間違って細分化レベルを上げ過ぎてしまった場合は、スカルプトのレベル(オブジェクトモードの場合は「ビューポートのレベル数」)を希望のレベルまで下げて「高いレベルを削除」を左クリックします。

Dyntopo(ダイナミックトポロジー)

Dyntopoを有効にすると、ベースオブジェクトのメッシュの分割数に関係なく、なぞった部分だけが細分化されます。編集を行っていない部分は、無駄に細分化されることはありません。

Dyntopo(ダイナミックトポロジー)適用例
Dyntopo例

設定は、プロパティの「アクティブツールとワークスペースの設定」(❶)を左クリックして表示される「Dyntopo」パネル、または3Dビューポートのヘッダーにある「Dyntopo」(❷)にチェックを入れて有効にします。(Ctrl+D)

Dyntopo(ダイナミックトポロジー)設定

「ディテールサイズ」の数値を小さくすると、より細かく細分化されます。

立方体や球体などプリミティブオブジェクトをベースにスカルプトを行うときに、「Dyntopo」を有効にすると警告が表示されます。プリミティブオブジェクトにはデフォルトでUVマップ(テクスチャを貼り付けるための展開情報)が設定されています。「Dyntopo」を使用する場合は、事前にUVマップを削除しましょう。

警告

ダイナミックトポロジー機能は、UVマップが設定されているオブジェクトや頂点カラーが設定されているオブジェクトでも使えますが、それらのデータはダイナミック・トポロジーによって乱れてしまい、データを維持することができません。したがって、そのような設定はダイナミックトポロジーを使用し終わってからリトポロジー作業が完了した後に行った方が良いでしょう。

プロパティの「オブジェクトデータプロパティ」(❶)を左クリックすると、「UVマップ」パネルが表示されます。マイナス(❷)を左クリックすると、UVマップの情報を削除できます。

Dyntopo(ダイナミックトポロジー)UVマップ削除

※その他、頂点グループが設定されている場合は、削除が必要となります。また、シェイプキーについては警告は表示されませんが、機能しなくなるので注意しましょう。

すなりん

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