Adobe Illustrator パターン操作の解説
Illustratorのパターンとは、ひとつの絵柄が上下左右に繰り返される機能のことです。繰り返す絵柄の境界を途切れさせることなく、自然な模様を作成します。服の模様や背景などに使用します。
パターンを作成する(パターンオプションで作成する場合)
1、「選択ツール」でパターン用のオブジェクトを選択します。次に、メニューの「オブジェクト」→「パターン」→「作成」を選択します。オブジェクトが一時的にスウォッチへ登録されたことを表すダイアログボックスが表示されますので、「OK」ボタンを押します。
2、パターン編集モードに入り、パターンオプションパネルが表示されますので、タイルの種類を「グリッド」、「オブジェクトと一緒にタイルを移動」のチェックを外します。
3、続いて、タイルの大きさの幅を「14.5」mm、高さを「14.5」mmにします。次に、オレンジのハートの位置を左上に移動して、表示位置を調整します。
4、「完了」、または新規パターンの矢印をクリックします。パターン編集モードが終了し、パターンスウォッチが登録されます。元のオブジェクトが不要の場合は、deleteキーを押して削除します。次に「長方形ツール」で長方形を描画して、登録したスウォッチを適用します。
5、選択ツールをダブルクリックします。「移動」ダイアログボックスが表示されますので、「パターンの変形」のチェックを外し、「OK」ボタンを押します。長方形の大きさに合わせてパターンが表示されます。
パターンの登録(パターンオプションを使用しない場合)
「選択ツール」でパターン用に作成したアートワークを選択し、スウォッチパネル上にドラッグすると、パターンが登録されます。
パターンの再編集(パターンオプションを使用しない場合)
1、傘に適用しているパターンスウォッチをプレスし、パネルの外へドラッグします。マウスボタンをはなすと、パターンオブジェクトが配置されます。Ctrl+shift+Aキーを押して選択を解除します。「グループ選択ツール」でパターンの背景オブジェクトを選択します。
※パターンオプションで作成されたパターンスウォッチをこの方法で再編集すると、パターンオプションで作成した時の構造と変わってしまう場合があります。
※ダイレクト選択ツールで長方形のセグメントのみを選択して枠を広げる場合は、「パターンの変形」のチェックを外す必要ありません。
2、カラーパネルの塗りを「M=50%、Y=50%」にします。「選択ツール」でハート部分をプレスしてグループ全体を選択します。そのまま、スウォッチパネルのパターンスウォッチへAltキーを押しながらドラッグすると、登録パターンに上書きができるようになります。Altキーとマウスボタンをはなすと、オブジェクトのパターンは自動的に変更されます。
適用パターンの調整
1、「選択ツール」で傘を選択します。「選択ツール」をダブルクリックすると、「移動」ダイアログボックスが表示されますので、位置の水平方向を「4」mm、垂直方向を「4」mm、角度を「45」度、オプションの「オブジェクト」のチェックを外し、「パターンの変形」にチェックを入れ、「OK」ボタンを押すと、パターンだけが移動します。
2、続いて、「拡大・縮小ツール」をダブルクリックすると、「拡大・縮小」ダイアログボックスが表示されます。縦横比固定の拡大・縮小を「60」%、オプションの「オブジェクト」のチェックを外し、「パターンの変形」にチェックを入れ、「OK」ボタンを押すと、傘のパターンだけが縮小されます。続いて、「シアーツール」をダブルクリックします。
3、「シアー」ダイアログボックスが表示されます。シアーの角度を「30」度、オプションの「オブジェクト」のチェックを外し、「パターン」にチェックを入れ、「OK」ボタンを押すと、傘のパターンだけが傾きます。続いて、「回転ツール」をダブルクリックします。
4、「回転」ダイアログボックスが表示されます。回転の角度を「-30」度、オプションの「オブジェクト」のチェックを外し、「パターンの変形」にチェックを入れ、「OK」ボタンを押すと、傘のパターンだけが回転します。Ctrl+shift+Aキーを押して選択を解除します。
適用パターンの分割・拡張
「選択ツール」で傘を選択し、メニューの「オブジェクト」→「分割・拡張」を選択します。「分割・拡張」ダイアログボックスが表示されますので、そのまま「OK」ボタンを押します。パターンがマスクされた状態で通常のオブジェクトに変換されます。Ctrl+shift+Aキーを押して選択を解除します。