Adobe Illustrator 不透明度解説
Illustratorの不透明度は、レイヤー、オブジェクト、塗りや線、グラデーションの分岐点といった階層ごとで適用することができます。また、オブジェクトのグレースケールを利用した不透明マスクで、複雑な不透明度を適用することができます不透明度は、背景が透けるガラスや水の表現などに使用します。背景にあるオブジェクトのカラーを変更せずに透明感を表現できるので、とても重宝します。
レイヤーに不透明度を適用する
レイヤーパネルの「円と星」レイヤーのターゲットコラムをクリックします。続いて、透明パネルの不透明度を「50」%にします。「円と星」レイヤーに描画されるすべてのオブジェクトが透明になり、背景が透けて見えるようになります。
![レイヤーに不透明度を適用する図](https://www.kcfran.com/cg/wp-content/uploads/2024/09/image-16-1024x194.png)
オブジェクトに不透明度を適用する
「選択ツール」で円を選択し、透明パネルの不透明度を「50」%にします。円が透明になり、背景が透けて見えるようになります。Ctrl+shift+Aキーを押して選択を解除します。
![オブジェクトに不透明度を適用する図](https://www.kcfran.com/cg/wp-content/uploads/2024/09/image-17-1024x250.png)
塗りに不透明度を適用する
「選択ツール」で星の輪郭を選択します。アピアランスパネルの「塗り」の黒三角をクリックして、不透明度の項目を表示させます。続いて、「不透明度」をクリックして、不透明度を「50」%にします。塗りのみに不透明度が適用されます。Ctrl+shift+Aキーを押して選択を解除します。
![塗りに不透明度を適用する図](https://www.kcfran.com/cg/wp-content/uploads/2024/09/image-18-1024x262.png)
線に不透明度を適用する
「選択ツール」で星の輪郭を選択します。アピアランスパネルの「線」の黒三角をクリックして、不透明度の項目を表示させます。続いて、「不透明度」をクリックして、不透明度を「50」%にします。線のみに不透明度が適用されます。Ctrl+shift+Aキーを押して選択を解除します。
![線に不透明度を適用する図](https://www.kcfran.com/cg/wp-content/uploads/2024/09/image-19-1024x235.png)
不透明マスクを適用する
1、「選択ツール」で前面の円を選択します(オブジェクトに塗りが無い場合は、線をクリックします)。スウォッチパネルの円形グラデーションを「塗り」に適用し、「線」はなしにします。
![不透明マスクを適用する図](https://www.kcfran.com/cg/wp-content/uploads/2024/09/image-20-1024x272.png)
2、shiftキーを押しながら、星を追加選択します。透明パネルの「マスクを作成」を押すか、パネルメニューの「不透明マスクを作成」を選択すると、前面の円を使用して星がマスクされます。
![不透明マスクを適用する図](https://www.kcfran.com/cg/wp-content/uploads/2024/09/image-21-1024x442.png)
3、透明パネルの「クリップ」にチェックを入れると、円以外の部門は不透明度が100%となります。マスクとして使用している円のグラデーションを編集したい場合は、「不透明マスクの編集」を押します。編集が終わったら必ず、「不透明マスクの編集を中止」を押します。Ctrl+shift+Aキーを押して選択を解除します。
![不透明マスクを適用する図](https://www.kcfran.com/cg/wp-content/uploads/2024/09/image-22-1024x377.png)
透明部分を分割・統合する
「選択ツール」で透明が影響するオブジェクトを選択し、メニューの「オブジェクト」→「透明部分を分割・統合」を選択します。「透明部分を分割・統合」ダイアログボックスが表示されますので、そのまま、「OK」ボタンを押します。見た目を保ったまま、不透明度の設定がないオブジェクトに変換されます。Ctrl+shift+Aキーを押して選択を解除します。
![透明部分を分割・統合する図](https://www.kcfran.com/cg/wp-content/uploads/2024/09/image-23-1024x356.png)
不透明度の描画モード
透明パネルにある描画モードは、背景にあるオブジェクトとの合成方法を指定します。もっとも使用されるモードは、「乗算」と「スクリーン」です。「乗算」は影の表現などに用いられ、結果は常に暗くなります。「スクリーン」は光がカクさんする表現などに用いられ、結果は常に明るくなります。また、ドキュメントのカラーモードがCMYKモードでも使用することができますが、RGBモードで使用した場合の方が、正確な合成結果になります。
![不透明度の描画モード図](https://www.kcfran.com/cg/wp-content/uploads/2024/09/image-24.png)
「描画モードを分離」と「グループ抜き」
透明パネルにある「描画モードを分離」と「グループ抜き」は、グループ化されたオブジェクト内の透明効果を調整します。
「描画モードを分離」は、同一グループ内のオブジェクトにだけ描画モードを適用することができます。「グループ抜き」は、同一グループ内の透明効果を無効にします。